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皆さんこんにちは!
株式会社小倉工務店、更新担当の中西です。
~やりがい~
細部で性能をつくり、日常の体験を上げる仕事
内装の最前線にある造作工事は、巾木・見切り・建具枠・カウンター・手摺・収納・造作家具など、空間の機能と品位を決める最後の工程です。いま現場から求められる“ニーズ”は高度化し、同時にこの仕事ならではの“やりがい”も深くなっています。本稿は、何が求められているか、どこに達成感があるか、を実践視点でまとめます。
目次
要求性能の連続性
防火(不燃・準不燃/防火設備)、遮音ラインの途切れゼロ、気密・断熱、耐震固定。意匠だけでなく“機能の通し方”が評価軸。
納まりの再現性
BIM/CADで干渉を事前解決、標準ディテールで誰が施工しても同品質に。CNC・プレカット前提の寸法管理。
清掃性・耐久性
ホテル・医療・商業では角の欠け・汚れ・水染み対策が必須。面材・エッジ・見切り金物の選択が秤にかけられる。
安全・バリアフリー
手摺高さ、開口制限、段差解消、滑り抵抗。法規+運用まで見据えた寸法拘束が求められる。
短工期・段取りの巧さ
タクト工程、ルーム引渡し、夜間作業。外段取り化・先行検査で“待ち”を作らない。
多職種インターフェース
電気・空調・設備・AVや防災機器と納まりを共通図で合意。点検口・配線逃げ・補強下地の見える化。
材料の選定根拠
F☆☆☆☆、抗菌・耐汚染、耐薬品、LCA(環境負荷)。「なぜこの面材か」を数値で語る。
改修への適応力
既存精度・下地の歪み吸収、騒音粉じん抑制、居ながら工事。解体→復旧→清掃の一気通貫。
記録と保証(“言える化”)
建付け・目地・平面度・トルク・写真の台帳。引渡し時に性能+メンテ情報を揃える。
サステナビリティ
分解容易な固定、部材交換の設計、再生材・FSC。長寿命=環境価値という視点。
線が通ったとき
巾木から枠、カウンターの見付けまで影が一直線に揃う。空間がキリッと締まる快感。
機能が図面どおりに“生きる”
遮音ラインが途切れず、扉の気密が効き、手摺が身体に馴染む。目に見えない性能を形にできる誇り。
難所を“納め切る”
曲面、段差、異素材取り合い。現場合わせではなく準備と工夫で一発で決める達成感。
使い手の反応が近い
「掃除が楽」「子どもが安全」「受付が映える」。生活・業務が楽になる実感が直で返ってくる。
段取り勝ち
先行下地→先行造作→先行検査がハマり、手戻りゼロで工程が前倒しになる。チームで勝つ手応え。
デザインとコストの両立
見えがかりは突板、触れる面はメラミン。**“要点の配分”**で美しさと耐久を両立できたとき。
技の継承
留めの角度、圧着の癖、ビスピッチの理由を言語化・SOP化して後輩に渡せる喜び。
設計者:意匠×性能の両立、BIMでの干渉解消、標準ディテールの提示、色差・艶の管理。
現場監督:タクト順守、搬入・仮置き動線、検査基準の合意、多職種の段取り。
施主・運用者:清掃性・傷への強さ、メンテ方法、部材交換の容易さ、保証条件。
標準ディテール集(A3×10)
建具枠・巾木・見切り・手摺・カウンター・点検口…防火/遮音/清掃性の要点を図解で。
BIM納まりレビュー
干渉チェック→拾い出し→CNCデータ連携。版ズレ撲滅と歩留まり改善。
品質“言える化”パック
建付け・平面度・目地幅・締結トルク・写真をQR台帳で引渡し。メンテ手順付き。
改修・居ながら工事パック
防音・粉じん・臭気計画、日次エリア引渡し運用。既存の歪み吸収ディテールを併用。
設計段階
防火・遮音・気密の連続性図はあるか
見切り・目地・クリアランスの数値基準が合意済みか
設備・電気の逃げ寸法/点検口の位置は確定か
製作段階
CNCデータ=最新図を確認(リビジョン明記)
面材の**ロット差(ΔE)**と艶の整合
端材・予備部材・補修材の手配
施工段階
レーザー基準出し→対角・直角の実測
仮固定→水平・建付け→本固定の順序厳守
端部の封止・耐水エッジと養生
引渡し
検査表(建付・面差・目地)+写真台帳
メンテマニュアル・交換手順書の配布
A|オフィスの可動間仕切り×遮音
課題:レイアウト変更性とWeb会議の遮音。
解:天井・床の遮音層連続+建具の気密材+下レール段差吸収。
結果:Rw向上、手戻りゼロで引渡し前倒し。
B|ホテルの清掃性×木質感
課題:日次清掃で角欠け・汚れが発生。
解:触れる面は高耐汚染メラミン、視覚面は突板。小口は耐水エッジに。
結果:クレーム減、更新周期が延伸。
C|居ながら改修の騒音粉じん
課題:テナント営業を止めない。
解:先行モジュール製作+夜間差し替え、集塵・仮囲い・動線分離。
結果:売上影響最小、工程ズレなし。
一次合格率(建付け・平面度・目地)
タクト遵守率/手戻り件数
清掃・補修工数の低減率
ロス・端材率/歩留まり
事故・ヒヤリハット件数
交換容易性(所要時間・工具)
造作標準ディテールの社内化
A3×10種を整え、設計・監督・工場・現場で同じ図を使う。
BIM→CNCの直結フロー
造作家具・建具を3D化→拾い出し→CNCへ。版ズレと加工待ちを削減。
検査の“言える化”
建付け・目地・平面度の測定手順と許容値を統一。写真台帳をルーム単位で保存。
造作工事は“最後の仕上げ”ではありません。防火・遮音・清掃性・安全・環境までを、意匠と両立させる外皮の内側エンジニアリングです。
ニーズは厳しく、要件は多い――だからこそ、線が通り、扉が吸い付くように閉まり、手摺が安心を与える瞬間に大きなやりがいがあります。
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