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皆さんこんにちは!
株式会社小倉工務店、更新担当の中西です。
目次
今回は、建築現場のなかでも特に「仕上げ」や「見た目」に関わる大切な仕事である造作工事について、その環境への影響と配慮の現場に迫ってみたいと思います。
造作工事とは、建物の構造部分が完成した後に行う内装の仕上げ・空間の使い勝手を高めるための施工全般を指します。
代表的な内容は以下のとおり:
壁・天井の下地組み
石膏ボード貼り
建具や枠の取り付け
棚、家具、巾木などの細部造作
各種化粧パネル・仕上げ材の取り付け
いわば、「建築物に命を吹き込む」作業とも言える重要な工程です。
見た目が整う造作工事ですが、資材の消費や施工時の廃棄物・接着剤の使用など、環境負荷が無視できない要素も多くあります。
造作工事では、木材・合板・化粧板・MDF・プラスチックなど多様な材料が使われます。特に木製造作材の多くは**集成材やベニヤ合板(ラワン・シナなど)**で構成されており、伐採された森林資源に依存しています。
また、素材の輸送距離や加工エネルギーもCO₂排出源になります。
カットしたあとの端材
使い切れなかった石膏ボード
養生資材やプラスチックカバー
空になった接着剤容器や釘袋
一現場あたり数百kg〜トン単位での廃棄が出ることもあり、適切な分別・処理・リサイクルがされなければ環境負荷は大きくなります。
クロス貼りや木部仕上げ、パネル接着には強力な接着剤や化学塗料が使われることが多く、それらの揮発により**室内空気環境の悪化や健康被害のリスク(シックハウス症候群)**も指摘されています。
FSC認証材(持続可能な森林から調達)
再生木材・間伐材の活用
国産材の地産地消によるCO₂削減
設計段階から「サステナブルな造作設計」が採用されるケースも増えており、職人の選定力も求められています。
現場での正確な採寸と無駄のないカット
端材を収納棚や下地補強材に再利用
デジタル図面に基づいた加工前提の材料発注
これにより、廃材を“資源”として再利用する意識が現場で根づきつつあります。
水性接着剤の使用
シックハウス対応製品(F☆☆☆☆基準)
石油由来成分を含まない自然塗料の導入
作業者の健康にも配慮した取り組みであり、住む人・働く人の両方に優しい選択肢です。
造作工事は、美しい空間を演出する仕事ですが、その材料・方法・工夫ひとつで環境への配慮度が大きく変わります。
職人ひとりひとりが「持続可能な施工とは何か」を意識することが、建築業界の未来と、地球の未来を同時に守る第一歩になるのです。
次回もお楽しみに!
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