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月別アーカイブ: 2026年1月

第36回造作工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社小倉工務店、更新担当の中西です。

 

 

~“職人”はどう進化する?~

 

現代の造作工事業は、住宅新築だけでなく、リノベーションや店舗改装、オフィス内装、公共施設など多方面で求められています。そして今、造作工事はさらに複雑になっています。
理由は、価値観の多様化と素材の多様化、そしてデジタル化です。造作工事業は“木の職人”から、“空間を総合的に組み立てる職人”へ進化し続けています。✨


1. リノベーション時代:造作は「空間の再編集」になる

中古住宅やテナント改装では、既存の構造や設備に合わせて造作を作る必要があります。

  • 既存壁の歪み

  • 梁の位置

  • 配管の逃げ

  • 天井高の制約
    こうした条件の中で、収納やカウンター、間仕切りを納める。

新築以上に難しいのがリノベの造作です。だからこそ、造作工事業の経験値が価値になります。現場での判断力が、空間の完成度を左右します。✨


2. 多素材化:木だけではない造作へ➡️

現代の造作は木だけではありません。

  • アイアンフレーム

  • ガラス

  • メラミン化粧板

  • タイル

  • 左官仕上げ
    こうした素材と組み合わせることで、空間の表情を作ります。

ここで造作工事業は、他業種との連携が必須になります。鉄工、塗装、左官、設備、電気。造作は“ハブ”になり、工程調整の重要性が増しています。✨


3. デジタル化:CAD・CNCが造作を変える

CADで図面を起こし、CNCで加工し、現場で組み立てる。こうした流れが一般化すると、造作の精度はさらに上がります。
しかし、デジタルが進んでも最後は現場。

  • 壁の歪み

  • 取り合いのズレ

  • 施工誤差
    を吸収するのは人の技術です。

つまり未来の造作職人は、「デジタルで精度を作り、現場で納める」二刀流になります。⚔️✨


4. 造作の価値は「使いやすさ」と「体験」へ️✨

現代の造作は、見た目だけでなく体験を作ります。

  • 料理がしやすいキッチンカウンター

  • 片付く収納

  • 仕事がはかどる造作デスク‍

  • 店舗の回遊性を上げる棚配置️
    造作は生活や商売の効率を変え、幸福度を左右します。

だから造作工事業は、単なる施工業ではなく“暮らしと商売の設計業”に近づいています。


5. 造作工事業は「空間の最後の一手」を握る♟️

造作工事の歴史を振り返ると、常に「暮らしの変化」に合わせて進化してきました。
書院造の美意識、近代化の工法革命、高度成長の標準化、そして現代のリノベ・多素材・デジタル化。

時代が変わっても、造作工事業の本質は同じです。
“空間を使える空間にする”
“人の暮らしを形にする”
この役割は、これからもなくなりません。✨

 


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第35回造作工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社小倉工務店、更新担当の中西です。

 

 

~“現場力”が職人を鍛えた~

 

戦後の日本は住宅不足に直面し、とにかく「早く、たくさん、一定品質で」住まいを供給する必要がありました。ここで建築は大量供給体制へ入り、造作工事もまた標準化・工業化の流れに巻き込まれます。
しかし、造作は工業化しきれない領域でもあります。なぜなら“納まり”は現場で変わるから。標準化と現場力がせめぎ合う中で、造作工事業は強くなっていきました。


1. 住宅大量供給:造作の「スピードと均一性」が求められた⚡️

団地や分譲住宅が増える時代、造作工事は同じ間取りを大量に仕上げる仕事になります。

  • 枠材の取り付け

  • 巾木・廻り縁

  • 収納内部の棚

  • 造り付けのカウンター
    これらを短期間で、ミスなく、均一に仕上げる。

ここで造作職人には、手仕事の美しさだけでなく“段取り力”が求められるようになります。材料の搬入、加工、現場での取り付け、次工程との調整。造作工事は、工程を回す仕事にもなったのです。️


2. プレカット・建材の規格化が造作を変えた

プレカットや規格建材の普及で、現場加工は減り、寸法精度は上がりました。これは造作工事にとって追い風です。
しかし同時に、

  • 現場ごとの微妙な歪み

  • 壁の不陸

  • 梁や柱の出入り
    といった“現場の癖”は残ります。

造作工事は、規格材を使いながらも、現場で「合わせる」技術が必要。ここに職人の価値が凝縮されます。✨


3. 店舗内装の拡大:造作は“商売の顔”になった️️

高度成長で商業施設や飲食店が増えると、造作工事は住宅だけでなく店舗へ広がります。店舗造作は、単に便利に作るだけではなく、

  • ブランドの世界観

  • 動線設計

  • 視線の誘導

  • 商品が映える棚・什器
    といった演出が重要です。

ここで造作工事は「内装デザイン」と結びつき、空間演出の職能を強めます。造作職人は“デザインを形にする翻訳者”になっていきました。✨


4. 造作工事は「最後の精度」を決める仕事✅

現場では、造作が終わると壁紙、塗装、設備、建具調整などが続きます。造作の精度が悪いと、最後の仕上げが全部崩れます。

  • 巾木が波打つ

  • 建具が干渉する

  • 収納扉が揃わない

  • カウンターの水平が出ない
    こうした問題は、住む人が毎日目にする“ストレス”になります。

だから造作工事は、建築の品質を決める最終防波堤。高度成長期の現場で鍛えられた職人たちは、スピードと精度の両立を追求し、造作工事業の基盤を強固にしていきました。️


5. 標準化の時代に、造作工事は“現場の知恵”で生き残った✨

工業化が進んでも、造作工事は現場で合わせる必要がある。だからこそ、造作工事業は「現場で解決する力」を磨き続けました。

 

 


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第34回造作工事雑学講座

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~和から洋へ~

 

明治以降、日本の建築は大きな転換期を迎えます。文明開化により西洋建築が入り、生活様式も変わり、住空間は「和室中心」から「和洋折衷」、そして「洋室中心」へと広がっていきました。
この変化の最前線にいたのが造作工事です。造作は、構造体よりも先に暮らしと密着しています。だからこそ、社会の変化が最も早く反映されるのが造作領域なのです。✨


1. 西洋建築がもたらした「固定された空間」

日本の伝統住宅は、襖や障子で空間を区切り、用途を柔軟に変える文化がありました。ところが洋室文化は、

  • 部屋の用途が固定される

  • ドアで区切る

  • 家具で空間を構成する
    という特徴があります。

この変化は造作工事に大きな影響を与えました。和の建具中心の造作から、枠材・ドア・巾木・廻り縁など、洋風のディテールが必要になります。つまり造作職人は、新しい“室内の言語”を学び直す必要が出てきたのです。✨


2. 材料革命:木だけの世界から、合板・石膏ボードへ➡️

近代から戦後にかけて、内装材料は大きく変わりました。

  • 合板

  • 石膏ボード

  • 集成材

  • 化粧板
    こうした材料が普及すると、造作工事のスピードと精度が上がり、施工の標準化が進みます。

昔の造作は「木を見て、癖を読み、組む」技術が中心でしたが、近代材料は寸法が安定し、加工もしやすい。これにより造作工事は、職人の勘だけでなく“工程管理と精度管理”の仕事へと広がっていきます。️✅


3. 都市化と集合住宅:造作の役割が変わった

都市化が進み、集合住宅が増えると、室内空間は限られます。限られた面積を最大限活かすために、造作はますます重要になります。

  • 壁面収納

  • 造り付け家具

  • 収納の寸法最適化

  • 水回りの納まり
    こうした工夫が、暮らしの質を左右します。

造作工事業は「豪華に作る」より、「狭さを活かす」「動線を整える」方向へも進化し、現代のリノベーション文化へつながっていきます。✨


4. 近代の職人分業と“造作工事業”の確立‍♂️

建築が複雑化すると、職人の分業が進みます。大工が構造を作り、内装を仕上げ、建具を納め、家具を組む――という一人多役の世界から、

  • 内装大工

  • 建具工

  • 造作家具職人
    といった専門領域が明確になります。

この分業化こそが、「造作工事業」という職能を確立させた背景です。造作工事は、建築の最後を握る“精度の仕事”。現場で最終的な見え方・使い勝手が決まるため、責任も大きくなりました。✨


5. 近代化は造作を“暮らしの工学”に変えた

和から洋へ、木から新建材へ、可変から固定へ。近代化の波は造作を根本から変えました。
でも本質は変わりません。造作工事は「住まい方を形にする」仕事。材料や様式が変わっても、暮らしを支えるために最適な形を作るという使命は、ずっと同じです。✨

 


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第33回造作工事雑学講座

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~「空間をつくる職人」~

 

造作工事(ぞうさくこうじ)と聞くと、壁の中に棚を作ったり、カウンターを造り付けたり、建具を納めたり、室内の“仕上げの骨格”をつくる仕事を思い浮かべる方が多いはずです。けれど造作工事の本質はもっと深く、ひと言でいえば**「建物に“暮らしの器”を与える仕事」**です。柱や梁が家の身体なら、造作は家の表情であり、使い勝手であり、住む人の人生に寄り添う“道具”そのもの。✨

そしてこの仕事は、現代だけのものではありません。むしろ造作工事は、日本の建築文化とともに育ってきた歴史の結晶です。今回は造作工事業の原点を、古代からの流れでじっくりたどっていきます。


1. 造作の原点は「道具としての建築」だった

人が住まいを作り始めた頃、家はただ雨風をしのぐ箱ではありませんでした。

  • どこで寝るか️

  • どこで火を焚くか

  • どこで食事をするか

  • どこに物をしまうか
    こうした生活行為が先にあり、建物はそれを成立させる器として発展していきます。

造作工事は、まさにこの「生活行為を形にする」領域です。家具のようでいて、建物と一体化し、空間を使いやすくする。つまり造作は、住まいが住まいとして機能するために不可欠な“生活の設計”だったわけです。✨


2. 古代~中世:木の文化が造作を育てた

日本の造作の歴史を語る上で欠かせないのが、木の文化です。日本は森林資源が豊富で、木材加工が発展しやすい環境でした。寺院建築や宮殿建築では、建物の骨格だけでなく、内部の仕上げ・装飾・建具の精度が求められます。

この時代の造作的要素としては、

  • 釘に頼らず木を組む継手・仕口

  • 建具(障子・襖)による空間可変

  • 床・天井・造り付けの収納などの工夫
    などが挙げられます。

「空間を可変にし、季節に適応し、住まい方に合わせる」――この思想が、造作工事の精神の原型です。❄️


3. 書院造と造作文化の成熟

造作工事の歴史で大きな転換点となるのが、室町時代以降に発展する書院造です。
床の間、違い棚、付書院、障子・襖の整った構成は、日本の室内空間の完成形とも言われます。ここで造作は「単なる実用」から、「美意識と格式を表現する装置」へと進化します。✨

床の間の框(かまち)の取り方、棚板の厚み、見付けの寸法、建具の框組み。こうした細部の設計と施工は、まさに造作職人の領域です。
つまり造作工事は、建築の“仕上げ”であると同時に、日本の美の価値観を刻む仕事でもあったのです。✨


4. 江戸時代:町家と職人文化が造作を大衆化した

江戸時代になると、城や寺院だけでなく、町人の住まい――町家(まちや)――が発展します。商いと暮らしが一体化した町家には、

  • 店先の造り

  • 暖簾や格子

  • 収納の工夫

  • 奥行きの長い敷地の動線設計
    など、細かな造作の知恵が詰まっています。

ここで造作は「特権階級の様式」から「生活者の知恵」へ広がります。さらに職人の分業も進み、建具師・指物師・大工などが役割を担いながら“造作”という領域を厚くしていきました。‍♂️


5. 造作工事は「暮らしの変化」を映す鏡✨

造作工事が面白いのは、時代ごとに“住まい方”が変わると、造作も変わることです。

  • 畳文化から椅子文化へ

  • 押入れからクローゼットへ

  • 囲炉裏からキッチンへ

  • 障子からサッシへ
    暮らし方が変わるたび、造作職人は空間の使い方をアップデートしてきました。

造作工事の歴史とは、家の歴史であり、暮らしの歴史そのもの。だからこそ、造作工事業は「建物の内側の文化」を支える重要な仕事なのです。✨

 


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私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

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