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皆さんこんにちは!
株式会社小倉工務店、更新担当の中西です。
~「空間をつくる職人」~
造作工事(ぞうさくこうじ)と聞くと、壁の中に棚を作ったり、カウンターを造り付けたり、建具を納めたり、室内の“仕上げの骨格”をつくる仕事を思い浮かべる方が多いはずです。けれど造作工事の本質はもっと深く、ひと言でいえば**「建物に“暮らしの器”を与える仕事」**です。柱や梁が家の身体なら、造作は家の表情であり、使い勝手であり、住む人の人生に寄り添う“道具”そのもの。✨
そしてこの仕事は、現代だけのものではありません。むしろ造作工事は、日本の建築文化とともに育ってきた歴史の結晶です。今回は造作工事業の原点を、古代からの流れでじっくりたどっていきます。
人が住まいを作り始めた頃、家はただ雨風をしのぐ箱ではありませんでした。
どこで寝るか️
どこで火を焚くか
どこで食事をするか
どこに物をしまうか
こうした生活行為が先にあり、建物はそれを成立させる器として発展していきます。
造作工事は、まさにこの「生活行為を形にする」領域です。家具のようでいて、建物と一体化し、空間を使いやすくする。つまり造作は、住まいが住まいとして機能するために不可欠な“生活の設計”だったわけです。✨
日本の造作の歴史を語る上で欠かせないのが、木の文化です。日本は森林資源が豊富で、木材加工が発展しやすい環境でした。寺院建築や宮殿建築では、建物の骨格だけでなく、内部の仕上げ・装飾・建具の精度が求められます。
この時代の造作的要素としては、
釘に頼らず木を組む継手・仕口
建具(障子・襖)による空間可変
床・天井・造り付けの収納などの工夫
などが挙げられます。
「空間を可変にし、季節に適応し、住まい方に合わせる」――この思想が、造作工事の精神の原型です。❄️
造作工事の歴史で大きな転換点となるのが、室町時代以降に発展する書院造です。
床の間、違い棚、付書院、障子・襖の整った構成は、日本の室内空間の完成形とも言われます。ここで造作は「単なる実用」から、「美意識と格式を表現する装置」へと進化します。✨
床の間の框(かまち)の取り方、棚板の厚み、見付けの寸法、建具の框組み。こうした細部の設計と施工は、まさに造作職人の領域です。
つまり造作工事は、建築の“仕上げ”であると同時に、日本の美の価値観を刻む仕事でもあったのです。✨
江戸時代になると、城や寺院だけでなく、町人の住まい――町家(まちや)――が発展します。商いと暮らしが一体化した町家には、
店先の造り
暖簾や格子
収納の工夫
奥行きの長い敷地の動線設計
など、細かな造作の知恵が詰まっています。
ここで造作は「特権階級の様式」から「生活者の知恵」へ広がります。さらに職人の分業も進み、建具師・指物師・大工などが役割を担いながら“造作”という領域を厚くしていきました。♂️
造作工事が面白いのは、時代ごとに“住まい方”が変わると、造作も変わることです。
畳文化から椅子文化へ
押入れからクローゼットへ
囲炉裏からキッチンへ
障子からサッシへ
暮らし方が変わるたび、造作職人は空間の使い方をアップデートしてきました。
造作工事の歴史とは、家の歴史であり、暮らしの歴史そのもの。だからこそ、造作工事業は「建物の内側の文化」を支える重要な仕事なのです。✨
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